九州地方の大雨の災害の物凄さに胸塞がる思いがする。
熊本、大分、福岡、長崎。
短時間に記録的な大量の雨が降って、河が溢れて橋が流され、家は水と泥で埋まって多くの人々が恐怖と挫折感に打ちひしがれている。
死者行方不明者も多数出ている。
この大雨は空のどこにあるのだろう。
できれば小出しに降ってくれたら良いのに・・・面倒とばかり、どさっとぶちまけるのは止めてほしい。
雨は何に腹を立てている?
子供の頃も梅雨には雨が降ったけれど、河が氾濫するなんてなかった。
あるとすれば秋の台風の時、川に沢山の水が流れていたが、堤防が決壊するような激しい雨は少なかった。
「となりのトトロ」の初めのあたりに、田植えの済んだ田のあぜ道を主人公が走って来て雨宿りをする場面がある。
妹をおんぶして。
男の子が骨の折れた傘を貸してくれたりする。
昔の梅雨の雰囲気をよく表していて好きな場面だ。
傘は貴重品だから大切に使った。
どこかへ置き忘れたりしたことがない。
天気予報も当たらなかったし、傘を持たずに出かけたら帰り道は土砂降りで困った。
そんな時は駅に誰かが傘を持って迎えに来てくれた。
駅の待合室はお迎えの人(たいてい女性)で溢れていた。
軽くて携帯できるような小さい傘はまだ無かったし・・・。
そしてもう一つ。
「今駅に着いたから迎えに来て」と電話をすることも無かった。
まだ大抵の家には電話が無かった時代だった。
駅に公衆電話ボックスが出来たのも大分経ってからだったように思う。
とにかく時間はゆっくり流れていた。
待つ方も根気良く、どの電車に乗って帰るのかも分からないけれど「濡れたら可哀想やし・・・」と待っていてくれたのだろう。
今日も眠い。
食欲も今ひとつ。
年をとって、梅雨の季節が苦手になってしまった。
今日もクロゼットでお昼寝クルミちゃん。
写真を撮らないでよ。